現在のICチップが使用される前は、磁気ストライプ型のクレジットカードが使用されていました。

磁気ストライプ型のカード

誰もが一度は利用したことのあるクレジットカードですが、各カードの膨大な情報は一体どこに保存されているのかご存知でしょうか?
その秘密はクレジットカード裏面の黒いラインに隠されていました。
今回は交通機関の切符や預金通帳などに幅広く使われている磁気ストライプについてご紹介していきたいと思います。

 

 

磁気ストライプとは

磁気ストライプ型のカード

磁気ストライプとは磁性体を利用したもので、中にある鉄をベースとした小さな磁性粒子を変化させることによりデータを格納できるという技術です。
これは1960年にアメリカ合衆国連邦政府のためにIBM(コンピュータ関連を専門としたアメリカの企業)により開発されたもので、主にセキュリティシステムに用いられていました。

 

当時のIBMの技術者はプラスチックのカードに記憶媒体である磁気テープの断片を接着剤で固定しようと試みていましたが、どれもテープの変形によって磁気特性が変化してしまうなどの問題があり使い物になりませんでした。
しかし、アイロンを使った接着方法が成功したためこのアイデアが工業製品化されることになりました。

 

 

セキュリティの問題

こうして全世界に普及した磁気ストライプ型のクレジットカードですが、時間が経つとともにセキュリティ面の問題点が露呈するようになります。
紛失・盗難時やスキミングなどによる個人情報の漏洩などの犯罪が年々増加していったのです。
日本における偽造クレジットカードによる不正利用の件数は世界的に見ても多く、偽造カードの発行数においてはアメリカに次ぐ世界2位となっています。

 

そうしたセキュリティ面での脆弱性を改善するために、磁気ストライプの規格も様々な形に変化してきました。
しかし、より安全性の高いICチップの登場により磁気ストライプ型クレジットカードの時代は終わろうとしています。

 

 

2016年の法改正

クレジットカードの不正利用により、日本から海外の犯罪組織に多額の資金が流出するなどの事件を受けて2016年に割賦販売方が改正されました。
内容としては、セキュリティ面が弱い磁気ストライプ型カードに代わり、データの暗号化が可能なICチップ型のクレジットカードを普及させるというものです。

 

現在では、日本国内全てのクレジットカードを2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックまでにICチップ化するという目標を掲げており、全国でインフラの整備が行われています。
それに併せて利用者側も、暗証番号を定期的に変更したりパスワードの再設定を行ったりなどして、不正利用を防止するための意識を高めていくことが大切だと思われます。